IMART2019年11月15日(金)
全セッションレポート(後編)IMART(第1日目・後編)
「東アジア文化都市2019豊島」マンガ・アニメ部門スペシャル事業のクロージング企画、マンガ・アニメの未来を作るフェスティバル「国際マンガ・アニメ祭 Reiwa Toshima(IMART)」が、2019年11月15日(金)〜17日(日)にかけて、豊島区役所本庁舎にて開催された。
開催初日となる11月15日(金)は、特別講演「ジャンプの世界戦略:MANGA Plus海外配信の狙い」を皮切りに、開幕式、手塚プロダクション代表取締役社長・松谷孝征による基調講演や4つのセッションを実施。その全プログラムをレポートする。
(編集部)
タイムテーブル(第1日目)
“文化”としてのマンガ・アニメ、
その制作支援・作家育成の可能性とその未来
- 登壇者
- 坪田知広(文化庁参事官 芸術文化担当)
神山侑也(経済産業省コンテンツ産業課総括係長) - 司会・コメンテーター
- 土居伸彰、山内康裕
レポート(セッション概要)
左から土居伸彰氏、山内康裕氏、坪田知広氏、神山侑也氏
セッション「“文化”としてのマンガ・アニメ、その制作支援・作家育成の可能性とその未来」では、文化庁と経済産業省の担当者を迎えて、マンガ・アニメ振興政策や今後の展開の可能性について意見を交わした。
坪田氏は1997年から毎年開催している文化庁メディア芸術祭や、2019年のアヌシー国際アニメーション映画祭で、日本がアニメ文化を紹介する名誉国に選ばれたときの取り組みを解説。神山氏は経済産業省が現代を、あらゆる娯楽をスマホなどのデバイスで場所・時間を問わず楽しめる「コンテンツの時代」と定義していることを明かし、日本の戦略と政策をプレゼンテーションした。
左から坪田知広氏、神山侑也氏
制作支援・作家育成の面では、質疑応答時にマンガの元編集者から「補助金支給の手続きが非常に煩雑だ」というコメントが。坪田氏は補助金申請のハードルを下げることは、均等性を確保する意味でも重要であり、改善に取り組んでいきたいと返答した。各省庁の施策状況を共有できるだけでなく、現場の声を届けるという意味でも有意義なセッションとなった。