東アジア文化都市2019豊島マンガ・アニメ部門スペシャル事業

マンガ・アニメ3.0

IMART2019年11月16日(土)
全セッションレポート(後編)IMART(第2日目・後編)

 東アジア文化都市2019豊島 マンガ・アニメ部門スペシャル事業のクロージング企画、マンガ・アニメの未来を作るフェスティバル「国際マンガ・アニメ祭 Reiwa Toshima(IMART)」が、2019年11月15日(金)〜17日(日)にかけて、豊島区役所本庁舎にて開催された。
 開催2日目となる11月16日(土)は、KADOKAWA顧問の塚本進氏による基調講演やマンガミライハッカソン授賞式・受賞者トークほか、7つのセッションを実施。その全プログラムをレポートする。

(編集部)

タイムテーブル(第2日目)

11:00-12:30
13:00-15:00
15:30-17:30
18:00-20:00

世界のアニメーション教育の今
――フランス・ゴブランの場合

登壇者
Moïra Marguin(ゴブラン・アニメーション・スクール アニメーション学科長)
櫻井大樹(Netflix アニメ チーフプロデューサー)
司会
土居伸彰

レポートセッション概要

左から、数土直志氏、土居伸彰氏、櫻井大樹氏、Moïra Marguin氏

 

 セッション「世界のアニメーション教育の今――フランス・ゴブランの場合」では、優れた人材を多数輩出するアニメーション教育機関として世界的に知られる、フランスのゴブラン・アニメーション・スクールを事例に、これからのアニメーション教育には何が求められるのかを探るディスカッションが行われた。

 Marguin氏のプレゼンテーションでは、ゴブランの教育プログラムやポリシーを紹介。技術面の教育はもちろんのこと、学生のうちから業界との繋がりが得られるように学校側がサポートすることが、中長期的に現場で活躍できる人材を育成するためには欠かせないと強調した。また学生の積極的な姿勢やコミュニケーション能力を養うため、学校側が多様な人種を受け入れる必要性を述べた。

 

左から、Claire Matz氏、Gerben Schermer氏

 

 後半では、今年2019年6月のアヌシー国際アニメーション映画祭で発表された、ゴブランとNetflixの提携事業についても解説。ここで、同事業の一環としてNetflix東京オフィスのオリジナルアニメ制作チームに研究生として招かれているClaire Matz氏が登壇し、アニメ制作に関われる喜びを述べた。

 櫻井氏は、日本のアニメスタジオは当初、外国人の受け入れに消極的だったが、仕事を通じて歓迎されるようになったと手応えを語るとともに、今後は日本の若いクリエイターに海外の現場を経験させる取り組みも行っていきたいと、積極的な文化交流に向けた展望を示した。

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